日本でも定番の食事で、世界でも馴染み深いのが卵料理。いろいろな地域で風土にそった形で様々な卵料理が愛されているが、味や調理方法意外にも違いがある。
今回は、数ある世界の卵料理に使われる卵にスポットを当て、どのような卵が食べられているのかを紹介する。
ニワトリの卵

まずは日本で普通に目にするニワトリの卵。栄養が豊富な食品として世界で広く重宝されており、ビタミン、ミネラル、タンパク質が含まれている。
ニワトリの卵を食べるようになった歴史は古く、紀元前7500年前から食べられていると言われている。中世ヨーロッパでは贅沢品とされ、四旬節には食べることを禁じられるほどであった。
アヒルの卵

アヒルの卵は、日本ではあまり馴染みがないが、ベトナムやフィリピンなどの東南アジア、中国などではポピュラーな食材である。ニワトリの卵よりは少し大きく、殻も硬い。味はニワトリの卵に比べてクリーミーで白身が多い。
栄養面については、ビタミンAはニワトリの卵の約2倍、ビタミンB12にいたっては5倍と、栄養満点だが、カロリーは約2倍あるので、ダイエット中の人は注意が必要。
ベトナムやフィリピンでは、ホビロン(バロット)という孵る寸前のアヒルの茹で卵がソウルフードとなっている。見た目はグロテスクだが、鶏肉と卵の中間といった感じで味は美味しい。
中国では発酵させた皮蛋(ピータン)として利用されており、お粥に入れて調味料代りに使用する。
ホロホロチョウの卵

ホロホロチョウは日本では馴染みがないが、英語ではギニアのニワトリ(Guinea Fowl)と呼ばれている通り北アフリカ出身の鳥。サイズは鶏卵の半分くらいと小さ目だが殻はとても固い。黄身が多いため濃厚な風味がする。
一年間に60個程度(ニワトリは約300個)しか卵を産まないため、希少な食材として位置づけられている。フランス料理などで重宝されており、特にマヨネーズやプリンにするととても美味しくなるとされている。
エミューの卵

濃い緑色が特徴的なエミューの卵は重さは約600グラムあり、ニワトリの卵の約10倍となる。オーストラリアでは比較的簡単に入手でき、味は濃厚でクリーミーである。
最大の特徴は、卵アレルギーが出ないことで、日本でも北海道で研究されている。
ガチョウの卵

次に紹介するのはガチョウの卵。リッチでクリーミーと評され、風味が良いためトリュフやアスパラガスなどと組み合わせた料理が定番。サイズは鶏卵の約2倍あり、食べ応えも十分。
少ない餌で成長も早く、肉も卵も羽毛も利用でき、番犬代わりにもなるため、家畜としての歴史が古く、古代エジプトでも飼育されていた記録が残っている。
カモメの卵

次に紹介するのはカモメの卵。カモメは海辺の岩場に巣を作って卵を産むので、とにかく採取が大変で、春の数週間しか採れないので必然的に高級品になる。
サイズは鶏卵よりちょっと大きいくらいで、淡い灰褐色の斑点がある。岩場から卵が転がって落ちないよう、錐状になっているのが特徴。
黄身の色が濃く、白身に弾力があり、ノルウェーなどでは贅沢品として楽しまれている。
ダチョウの卵

最後に紹介するのは、世界最大の鳥類、ダチョウの卵。その最大の特徴は大きさと硬さで、大きさはニワトリの卵の約40倍、殻を割る時には先の尖ったハンマーが必要なほど。
見た目のインパクトに反し、味はニワトリの卵よりもシンプルでクセのない味。家庭でも調理できるが、火が通るまで時間がかかるので、きちんと下調べしてから挑戦して欲しい。
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