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世界の虎

あけましておめでとうございます。2022年は、コロナウイルスによるパンデミックの克服、旅行のできる世界を取り戻せるよう、願っています。

ところで、2022年の干支はトラですね。トラは現存するネコ科で最大の動物で、かつてはアジアに広く分布していました。

今回は、アジアを中心とし生息するトラについて情報をまとめました。

トラの基本情報

トラはネコ科の大型肉食動物で、現在は中国北部やロシアなどの亜寒帯、インドやベトナム、マレーシア、インドネシアなどの熱帯から亜熱帯に生息している。生息地は密林や湿地、マングローブ、サバンナや標高3,000m以上の高山まで多様な環境に適応している。

ライオンなどの肉食動物とは異なり、草原のような視界の開けた場所で見られることは滅多になく、熱帯林、北方林、背丈の高い草むらなど見通しの悪い場所に多く生息している。

トラは長距離走ることが得意ではなく、狩りの際には茂みを利用しながら獲物に20mくらいまで接近、突然獲物に向かって跳び出し、特に発達している前あしとするどいかぎ爪を使い、獲物をしっかりと押さえ込む。

トラの生息地となる森が開発などで失われ、人里が森の奥まで広がると、人とトラの接触や衝突が起きるようになった。トラはその美しい縞模様の皮のために、毛皮や壁掛け、絨毯などに使われてきた。また、漢方薬にすることを目的とした、トラの骨などを取るための狩猟もさかんに行なわれてきた。

その結果、現在トラは絶滅危惧種として、ロシアや東南アジアでは保護活動が行われている。

世界のトラ

トラは1種しかいないが、生息する地域や環境によって、身体的な特徴などに違いが出る場合、亜種という形で分類される。これから、それぞれのトラの特徴についてまとめる。

ベンガルトラ

インドを中心に生息する虎。全体的に赤黄色で耳は外側は黒く、白斑があり、内側は白い。 毛は短く、縞は他の亜種と比較すると少ない。

シベリアトラ(アムールトラ)

中国東北部、ロシア沿海地方のアムール川流域に生息する。現存ネコ類の中で最大とさている。冬毛は赤みがかった黄色。夏毛は冬に比べて赤みが強い事が特徴。

インドシナトラ

インドシナ半島に生息する虎で、ベンガルトラよりも小型。縞は太く、数が少ない。

マレートラ

マレー半島に生息する虎。インドシナトラと同亜種とされていたが、遺伝子調査の結果2004年に別亜種とされた。

スマトラトラ

インドネシアのスマトラ島の熱帯雨林に生息する。ベンガルトラよりも小型で縞模様の間隔が狭い。ほおの毛は長いが、首のたてがみは短い。

絶滅したトラ

アモイトラ

かつては黄河流域の南から、珠江流域の北の広い地域に生息していたが、、1980年代後半からは目撃情報がなく、野生では絶滅した可能性が高い。現在アモイトラは世界に221匹しかおらず、絶滅の可能性が高い動物10種に数えられている。

カスピトラ

カスピトラは中国からロシア、トルコにいたる広い地域に生息していたが、毛皮や骨を求めた乱獲により1990年代に絶滅した。

バリトラ

インドネシアのバリ島に生息していた虎。虎の亜種の中で最も小さい種とされている。1940年代に絶滅したとされる。

ジャワトラ

インドネシアのジャワ島に生息していた虎。縞が細く、小型。1980年代に、生息地の熱帯林の減少や狩猟によって絶滅した。

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