中国の湖南省、張家界市に位置する武陵源。武陵源とは1992年に世界遺産に登録されたスポット。たくさんの石柱が建ち並んだ姿が特徴的で、石柱の高さは200メートル以上あると言われている。
麓には渓流が流れ豊かな森林が広がり様々な生態系を育んでいることから、仙境の縮小版と呼ばれている。近年では映画アバターのハレルヤ山のモデルになった場所として有名になった。
武陵源は、トゥチャ族やミャオ族といった少数民族だけが暮らす秘境だったが広く知られるようになったのは、近くに鉄道が敷かれた1970年代に入ってから。今でも武陵源の奇岩には、こうした少数民族の苦難の歴史を伝える伝説が語り継がれている。
武陵源の見所
・袁家界風景区

袁家界風景区は映画、アバターの舞台になった事で有名になった。見どころの一つは、高さ326メートルの世界一高い野外エレベーター。岩山の断崖に設置されたこのエレベーターは約1分で上まで到着する。ガラス張りのエレベーターから切り立った断崖絶壁が立ち並ぶ景色が見えた瞬間から、異世界に迷い込んだ感覚になるだろう。
エレベーターを下り、迷魂台へ行くと、まさに映画アバターの世界が広がる。さらに進むと、天下一の橋と呼ばれる、天然の橋がある。天下一の橋は、実際に渡ることもでき、そこからの眺めも素晴らしいものである。
・黄石寨風景区

黄石寨風景区は武陵源のメインスポットと呼ばれるところで、ここにはロープウェイが通っており、山頂までの全長900メートルの距離をたったの3分で移動することができる。ロープウェイからの風景はまるで映画の世界に迷い込んだよう。
山頂からは10個の展望台がある約3kmの散策コースが整備されている。森林浴でリラックスしながら奇岩や風景を楽しむ事ができる。
武陵源へのアクセス
武陵源へは、まず日本から上海へ行き、乗り継いで張家界へ。張家界から武陵源へはバスで40分程度。武陵源内での移動もバスやロープウェイが整備されいている。また、中国国内でも人気の観光スポットなので、ツアーに参加するのも一つの手段だろう。
観光シーズンは4月~10月とされているが、真夏は気温が高くなるため春と秋がおすすめ。中でも雨季が終わった後の9月頃が過ごしやすい気候で観光に適していると言われている。