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ナスカの地上絵

ペルーの世界遺産であるナスカの地上絵。地上からは全体を把握できないほど壮大なスケールの地上絵は、西暦1年から800年にわたり栄えたナスカ文化の時代に描かれたと言われている。古代ナスカ人は地表の酸化した黒っぽい砂利を取り除き、その下の明るい粘土質の土を露出させるという方法で1000点以上の地上絵を描いた。地上絵は動物や植物、直線、幾何学図形などさまざま。

地上絵の描き方

ナスカの地上絵の描き方には2つの有力な説がある。ひとつ目は、種まき応用法である。複数の人たちが横並びになって、歩幅を合わせながら前進していき、歩幅によって距離を測定しながら絵を描くというもの。しかし、この方法では50m以上の地上絵を描くのは難しいとされ、大きな絵は拡大法によって描かれていると言われている。

もうひとつの説は拡大法。まず地上絵の原画を描き、原画に支点となる木棒を打ち込み、拡大したい長さの紐と絵を描くための道具を取り付け、原画を拡大する方法。ある小学校では、授業の一環としてこの方法でナスカの地上絵を再現した。ただし、拡大法は紐を真っ直ぐ張った状態でなければ描写できないため、200m以上の地上絵を描く詳しい方法はわかっていない。

なぜ描かれたのか

空からしか絵の全貌が見えないナスカの地上絵はどのような目的で描かれたのか。様々な意見や考察があるが、その一部を紹介する。

・カレンダー説

ナスカの地上絵の直線は、太陽や星の動きを表したものだというカレンダー説が有力。夏至や冬至、乾季や雨季などの季節にまつわる指標も直線によって表されているようで、農業が主流だった当時には重要な目安になるものだと考えられている。しかし、これほど大きな絵を描く必要はないように思われます。

・雨乞い説

ナスカの地上絵が描かれている一体は、年間降水量が5ml程度と雨がめったに降らない乾燥地帯なので、雨乞いのために描かれたという説もある。地上絵の中でも、クモは雨を象徴するものだったと言われている。また、古代ナスカ人が雨乞いの儀式に使っていた貝殻が地上絵周辺で多数発見されている事からも、雨乞いのために地上絵を描いたという説がある。

・宇宙人の仕業説

ナスカ文明の頃は、ナスカの地上絵を鳥瞰図のように空から見ることはできなかったはず。そんな中で正確に巨大な絵を描くのには謎が多く残り、いまだに宇宙人の仕業という説もある。また、似たような説として、宇宙船の発着陸地の目印という説もある。

ナスカの地上絵を見る方法

ナスカの地上絵を最も楽しむには、セスナ機を利用するのが一番。ペルーの首都であるリマから約1時間程度のツアーで参加するのが手っ取り早い。ナスカの地上絵が見えるまでの時間が早い、真上から見られるため綺麗に見えるなど、メリットが多いが、ツアーになると1〜5万円程度かかるので、金銭面は覚悟が必要。

他にも展望台や櫓などもある。見える絵には限りがあるが、飛行機とは違い、心ゆくまで絵を眺める事ができる。櫓は入場料が日本円で100円程度、展望台は無料と、コスト面ではメリットがある。

アクセス

ペルーの首都リマからバスでナスカ、ピスコ、イカまで行き、そこからセスナに乗るのが一般的。地上絵をセスナから見るだけでいいという方は、ピスコかイカがおすすめ。イカの方が地上絵までの距離が近い分、ピスコからセスナに乗るよりも安い。リマからピスコ、イカへはバスで約4時間程度。リマからナスカまではバスで約8時間程度かかるので、旅程、予算からルートを決めよう。

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