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イタリア ローマ

真実の口

真実の口は、イタリアのローマにある直径1.8km、重さ1200kgの石の彫刻である。ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の外壁、教会の正面柱廊の奥に飾られている彫刻で、刻まれている顔は海神オーケアノスのものとされる。古代ローマ時代、マンホールのふたには雨水を飲み込むという意味をかねて、水に関わる神の顔が彫られていた。古代ローマ時代の遺跡からは、他の顔を象った装飾が見つかっている。

手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を抜く時にその手首を切り落とされる、手を噛み切られる、あるいは手が抜けなくなるという伝説がある。映画『ローマの休日』では、新聞記者のジョーがオードリー・ヘプバーンが演じるアン王女を驚かそうとして、伝説に基づき悪ふざけで真実の口に手を入れて、抜けないという演技をした。

アクセス

地下鉄でアクセスする場合、B線のチルコ・マッシモ駅で下車し、徒歩で10分弱。テルミニ駅からバスを利用するのなら170番、75番に乗り、真実の口で下車。コロッセオなどのローマの代表的な観光地からは1〜2kmなので徒歩でローマの街を散策しながらでもアクセス可能である。

見学時間は9時半〜夏季は18時、冬季は17時だが、30分〜1時間程度並ぶ事になるので、早めに行った方がよい。教会の一角にあるので、肌の露出が大きい衣服やサンダルなどのカジュアル過ぎるスタイルでの見学はできない。また、教会の見学は無料だが、撮影には2ユーロが必要。

がっかり観光地

実は真実の口はがっかり観光地と言われることも多いスポットである。理由は、一言で言えばしょぼいということ。教会の一角にあり、ローマの休日から憧れをもって訪れるとがっかりするとか。

まず、真実の口に手を入れた写真を撮るためには長蛇の列に並ぶ必要がある。常時人で溢れかえっているため、映画のシーンを再現するような写真を撮るのは難しい。また、多くの観光客が口に手を入れるため、口は黒ずんでおりあまり美しくない。トレビの泉やスペイン広場といった観光地から少し離れているため、限られた旅程の中で列に並ぶ時間を使うほどの価値を見出せないという感想を持つ観光客が多いようだ。

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